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Installation【紙木の庭】
木と和紙の作品[紙木折々プロジェクト]
Installation
【紙木の庭】
▼木と和紙の空間『紙木の庭』

「木と和紙の作品」は豊かな自然がもたらす恵みから誕生した作品。
コンセプトは「自然の恵み」とし、「木と和紙の作品」の空間を体験する場が「紙木の庭」である。
森の中に身を置くと風が吹くと聞こえる葉と葉が擦れる音、山から流れる瑞々しい川の水が恵みを運び、木々の隙間から差し込む日の温かさ、ふもとに広がる人の営みが見える風景、そうした自然豊かな地域で見られる風景、森、水、風、音、光、一つ一つの要素が心の落ち着きや温か味を感じ心身に良い影響をもたらしてくれる。
私たちの暮らしとも関係の深い資源であり、存在である自然を展示空間に落し込み、その中で木と和紙の作品を体験することが目的である。
▼空間を構成しているもの

インスタレーション「紙木の庭」は森の木々と水を感じさせる場に身を置く空間である。
そこに展示された「木と和紙の作品」は空間の意図と共に引き立てられ、作品自体が強調されるよう計画をした。
ここでは、「紙木の庭」を構成している要素や用品の役割に視点を当てていく。

まずは几帳台と幕を両脇に配置し、現実と展示空間を隔てた。
場を分けることで紙木の空間をより明快に認識してもらえると考えたのが主な理由だ。
用品では「障子簾」と「不織布幕」を使用し、境界を遮断せずに緩やかにつながり、
どこか日本らしさを感じられるよう計画を進めた。​​​​​​​
では次に設置された用品に目を向けていくと、
格子の棚(みのりの棚)を森の木々に見立て、点々と配置させている。これは格子特有の視点の動きで見え隠れする効果を活用している。
不織布を無作為に敷いて水が流れている様を表し、
さらには人工的な風を作り、それを受けた仕切りや敷布の揺らぎによって空間に「動」が生まれていく。
スポット照明を「日の光」と捉え、光を浴びた壁や床に影が写り込み、場の演出性がより高まっている。
「障子簾」で仕切られた紙木の空間と現実を結ぶ役割をしているのが敷板だ。
これは場と場をつなぐ「橋」の役割である。
例えば、川でいえば向こう側を行き来するために架けられている。つまり、別々の空間を繋ぐモノであると言える。
こうして各々の要素が重なり合い森と川(水)を感じる「自然の中」を構成し、そして木々に囲まれた「木と和紙の作品」は川の上に床を敷いた「川床」のように展示されている。

木と和紙といった無垢の素材と呼応するように透明感や清らかさを感じる素材で柔らかく囲い、温かな質感と共に穏やかな時間が流れる空間がつくられ、その中を人が歩き、または椅子に腰かけ【紙木の庭】を体験する。

▼空間化させる意味

インスタレーション「紙木の庭」は今後展開していく「木と和紙の作品」の世界観、作風が伝えるため、さらには自社製品
「KURAMOCO」の基本となる方向性やイメージを知っていただくためのコンセプトモデル的な空間という位置付けである。
KURAMOCO(倉島木工所)の生産拠点である埼玉県も「里山」と呼ばれる場所がまだまだ残る地域。緑豊かな森と瑞々しい川に囲まれた環境で育まれた天然資源を活用した木材や和紙などの自然素材が伝統的な技術によって製造されている。
空間体験を通じて作品の持つ魅力を伝える、と同時に職人による培われた技術と身近な豊かな自然環境に目を向ける機会の創出を目指す、そのような側面も空間化させる意味に含まれている。
▼紙木折々-しきおりおり-とは

『紙木折々(しきおりおり)』とは木と和紙の椅子シリーズのという名称。
「紙木(しき)」は木と和紙の意味と「四季」の意味を含めた造語であり、「紙木折々」も「四季折々」を掛けた造語を名称である。
一年、季節が巡る日常の中に木と和紙の作品が[春夏秋冬その時々の生活に居る存在]として人々と共に過ごしてもらいたい、また優しく温かな質感を通じて気持ちを穏やかにする存在であってほしい、という想いも理由の一つ。

Installation【紙木の庭】
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YOSUKE KURASHIMA

Installation【紙木の庭】

木と和紙の作品「紙木折々-しきおりおり-」プロジェクトの一環として空間を制作。 自然の素材で作られた作品をイメージ出来るように構成し、「自然の中」を感じる空間体験を目指した。
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