Fetishism
May 2017
      「耳」とは、性器以外にいわゆる「フェチ」として性的に好まれたり、造形として臓器のようにグロテスクであることで「器官」としてのイメージに近いものである。耳などの器官は、人間が生きるために形成されたもの、つまり生物的に必要であったためにできたものであり、誰にでもついているものでありながら、少しずつ異なった形をしている。複数を並べることによって、種・群のなかの個人、一方で個人が形成する普遍的な器官のイメージを形成しているという関係を見せようという意図がこの作品にある。「誰しもが性の働きをもっている」という事実と、生物として産まれながら個として存在する人間が群をなしている気持ち悪さを提示すること、さらには性的モチーフをほのめかすことによって、フェティシズム的な感情のの喚起を観賞者に対して行うことがテーマの主な内容である。
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